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更新日:H21/10/01
特別講座:『建築3次元CAD&CGセミナー』~PDF&BIM&SketchUp活用~
日 時  平成21年3月12日(木)13:00~18:30(開場12:30)
参加者  講演会70名・体験セミナー20名
会 場  北方圏学術情報センター「ポルトホール」および「504室」

プログラム
・挨 拶
13:00~13:10 事業担当者 小室晴陽
・講演会
13:10~14:00 講演「PDFのコミュニケーション機能を活用したデザイン業務の効率化」
有限会社アイライズ代表取締役 千田 斎 氏
14:00~14:30 講演「建築業界におけるPDF活用事例」
有限会社テクスプローラ代表取締役 川崎 剛義 氏
14:40~15:40 講演「Googl SketchUPの建築設計での利用術」
『Googl SketchUP パーフェクト』著者 阿部秀之 氏
15:50~16:30 講演「ArchiCADを利用したBIMによるワークフロー」
グラフィソフトジャパン株式会社 飯田 貴 氏
16:30~17:00 実演「ArchiCADによるバーチャルモデリングの実際」
飯田 貴 氏、小室 晴陽
・体験セミナー
(17:30~18:30) 「ArchiCAD体験セミナー」飯田 貴 氏




事業責任者 挨拶 北翔大学 芸術メディア学科 教授 小室 晴陽
【要約】
北翔大学の学科構成は、福祉、健康スポーツ、芸術インテリア、教員養成などである。芸術メディア学科で空間デザインコースという建築コンピューターデザインのコースがあり、その教員でチームを組み文部科学省委託事業として実施しているのが「建築CAD/CG デザインプレゼンテーション&ビジネススキル総合セミナー」という建築インテリアの社会人向けセミナーである。文部科学省「社会人の学び直しニーズ対応教育推進事業委託」とは、平成19年度に全国の大学・短大・高専から公募をうけ応募校数約460件から約160件が採択された。そのうちの1件が本学の「建築CAD/CG デザインプレゼンテーション&ビジネススキル総合セミナー」である。このセミナーは、北海道建築士会札幌支部と協力してカリキュラムを作成し、ビジネススキルの講座はキャリアバンク㈱が札幌駅前の自社セミナールームにて実施している。Photoshop、AutoCAD、Illustratorなど今年度は11講座を展開し90名が受講された。本日はその中の一日イベントとして実施するものである。平素の講座とは違い、遠方から講演者をお招きしており、講演いただく内容について「今後一般化されるであろう3D PDF、また更に使われるであろうGoogle Sketchそして建築の統合的なデータの使い方であるArchiCADについてお話を聞いていただきたい」と紹介し挨拶を締めくくった。

13:10~14:00 『PDFのコミュニケーション機能を活用したデザイン業務の効率化』
講師:有限会社EYERise代表取締役 千田 斎 氏
前職のアドビシステムズ社ではAcrobatマーケティング部に所属しPDFのコミュニケーション機能を軸とした普及プランを推進され、現在では有限会社EYERise(アイライズ)を設立しマーケティングコンサルティネイションおよびコーディネーターとして活動されている千田氏にご講演いただいた。
【以下 千田氏の講演】
相手を理解し相手に理解してもらう前に自身をしっかり固めることが重要である。マーケティングの定義とは価値とお金の交換であり、その精度を上げるために必要なものとしてよく言われているのがPDCA(PLAN(計画)DO(行動)CHECK(状況の把握)ACTION(調整・改善)の頭文字)のサイクルである。そこでなぜPDFなのか。
一点目として保存・配布に有効なフォーマットである。なぜなら「5億以上のコピーが配布されている、レイアウトを保持してくれる。動画、音も貼り込み・添付できる」からである。
二点目はコスト削減がはかれること。紙ベースからPDF化することでインク・紙代のコスト削減がはかれる。全ての紙をPDF化した企業の実例を上げて「キャビネットレス、印刷しない。既存文章も全てスキャンしてPDF化OCRをかけてサーバーに保存した。10年ほど前の話であり現在も続けているので紙代、インク代のコスト削減は確実である」と説明した。
三点目としてコミュニケーションの円滑化。Acrobatのフォーム注釈でのヒヤリングとコメント指示の使用によるコミュニケーションの円滑化により時間短縮、時間コストの短縮、業務能率アップになる。実例としてCAD図面に訂正箇所や指示の注釈、コメントを記入したものをプロジェクターに投影し、「従来はメール添付した図面と訂正箇所を指示したメール文や印刷した図面に手書きで訂正箇所を記入したものをメールやFAXで送るなどをしていたが間違いもおきやすい。Acrobatの注釈コメントの使用で指示や訂正箇所を記した図面をメールで送れる」と説明した。
最後にまとめとして「PDFといっても有償、無償さまざまなものがある。自分にとって何が必要か、必要さと見合ったコスト化を見極めることが何より重要である」「紙は便利で多様性のあるモデムでありデジタルのみにとらわれることなく紙とデジタルの融合を考える」ことなどが重要であると話され講演を締めくくった。

14:00~14:30 『建築業界におけるPDF活用事例』
講師:有限会社テクスプローラ 代表取締役 川崎 剛義 氏
CAD/CG/CALS関連ソフトウェア販売、サポート、開発を手がける企業の代表取締役である川崎氏よりPDFがなぜ有効なのか、どのような場面で必要とされるのかについて講演いただいた。
【以下 川崎氏の講演】
「パソコンユーザーが増え、様々なソフトを使うことが普通となったことにより情報流出の危険性が高まっている」として実例「ExcelとAutoCADのデーター共有時のコピーアンドペーストで起こりうる情報流出」をプロジェクターに投影して実演した。
実演内容:Excelに表を作成し必要な部分だけを範囲指定してコピーしAutoCADに貼り付ける。元データーはファイルごと削除してしまう。AutoCADに貼り付けた表をダブルクリックするとExcelが立ち上がりコピーした部分だけでなく削除したファイルそのものが出てくる。コピー&ペーストの範囲指定はその部分だけをコピーするのではなく全てをコピーして範囲指定した部分しか見えないようにしているものだということを理解しないと情報流出が起こりうるという一例。
また、様々なソフトを使うときに便利なのがPDFであり、有効であるとして「様々な種類のソフトのファイルも、原図も束ねることができるため書類の一元化が可能になる」「3次元データーをPDFで取り込むだけで様々な角度からのシーンを保存、断面を見る、角度を変えてみる、アニメーションをつける、AutoCADのデーターであれば距離も測れることなどで視覚に訴える資料が作成でき相手とのコミュニケーション能力がアップする」「改変防止機能を使うことでセキュリティがアップし情報流出防止につながる」また3DPDFを使った企業のカタログの事例を挙げ、「自社の製品を一言では理解してもらいにくい会社でも視覚にうったえることで理解してもらいやすくなる。リンクを張り直接自社のホームページにつながるようにも出来る」ことを紹介して講演を締めくくった。

14:40~15:40 『Google SketchUpの建築設計での利用術』
講師:有限会社アーキビット 代表取締役 阿部 秀之 氏
一級建築士であり、「Google SketchUp日本語版パーフェクト入門編」などの著者である阿部氏に建築設計のどのような場面でSketchUpを利用するのかやGoogle SketchUp7の新機能、プラグインの新しい情報などについて実例を交えてご紹介いただいた。
【以下 阿部氏講演】
以前、Google SketchUp開発者から「Google SketchUpとは頭の中のアイデアを3次元化したいときに使ってほしいツール」との話を直接聞いたことがある。
建築、インテリアの3次元モデルを作る時に良く使われるソフトであり特徴として「手書き風などスタイルを選べる」「シーンでアニメーションが作成できる」「Google Earthとの連携できる」ことをあげて実際に建物をGoogle Earthに配置する実演を行った。その際、「Google Earth5という新しいバージョンからは海にもぐることができるようになった」「Google Earthでクリックすると青に色が変わる建物はダウンロードできる建物である」ことなどを紹介した。
また、AutoCADで描かれた図面をDXF形式で書き出して、それをGoogle SketchUpで読み込み、3Dデーターとして加工する実演を行った際、ポイントとして「外構、エクステリアまで設定すると見栄えがよい」「人を配置すると高さ比較ができる」「窓以外を全て白でレンダリングすると模型のような状態になる。実物のような精密さはレンダリングのプロにはかなわないが模型を作るより簡単にできるのでオススメである」、レンダリングの際に「Podiumというレンダリングのプラグインソフトを使うと反射とライトが使える」ことなどを紹介した。
高さや広さのシミュレーションとして使う実例として阿部氏の事務所のレイアウト変更の際にに使用した「高さ2種類のパーテーションを配置したGoogle SketchUpデーターと実際の変更後の写真」を紹介した。
また、写真照合の応用として「写真と軸をあわせて配置することで現在建っている建物の建て替えシミュレーションが出来る」事例で「住宅の立替前の写真と立替後のGoogle SketchUpデーターと実際の立替後の写真」や「AR-mediaTM Plugin v1.0 for Google SketchUpTM」というGoogle SketchUpで作成したモデリングをカメラに写した時に立体で配置しているように見せる新しいプラグインソフトを実演(椅子とテーブルが阿部氏が持っているクリップボードの上に配置されるように見える)で紹介いただき講演を締めくくった。



15:50~17:00『ArchiCADを利用したBIMによるワークフロー』
『ArchiCADによるバーチャルモデリングの実際』
講師:グラフィソフトジャパン株式会社 飯田 貴 氏
BIM(Building Information Modeling)という新たな方法をグラフィソフト社の飯田 貴 氏よりArchiCADを利用して紹介いただいた。
【以下 飯田氏講演】
まず、ArchiCADとは「3次元に特化したBIMがコンセプトであり世界80ヶ国で使われ特にヨーロッパではもっともポピュラーなCAD」「コンピューター内に仮想の建築を作り上げ、平面図、断面図、仕様書などと双方向の情報共有があり入力変更は図面からでも可能となる」ソフトであると紹介した。現在の設計作業では図面作成の間で違うソフトを使うことにより作り直し、変換などの作業が起こりデーター、時間のロスがうまれる。バーチャルビルディングとは「コンピューター内に仮想の建築を作り上げる。それにより平面図、断面図、仕様書などと双方向の情報共有があり入力変更は図面からでも可能となる」方法である。ポイントとして「モデル、図面、数量表をほぼ同時に作り上げていく」「プレゼンテーションから基本設計、実施設計へのファイル連動させる」「スケールと図面標記の連動」などが行えるCADである。
ArchiCADの効果としては「クライアント、設計者、施工者間の情報共有」「施工過程のロスを未然に防ぐ」「設備CADや構造のデーター、構造解析データーも入れ込みが可能」「流体、温熱、環境シミュレーション(CASBEE)が可能」「3Dプリンターにはきだすことで模型が簡単に作成できる」などを紹介した。
また、事例紹介として「Build Live Tokyo 2009というBIMの普及を目的としたインターネット上の架空コンペ」の紹介や「フランク・ロイド・ライトのプロジェクト(50年前の無人島開発計画が中断されたものをオリジナルの図面を使い再度計画するプロジェクト)」「メルボルンのコンベンションセンター(大規模プロジェクトの事例)」「スイスのスタジアム」「中国のオリンピックテレビ塔」「ロシアの赤の広場のリッツカールトン」などの実際のデーターをプロジェクターに投影して紹介した。
引き続き飯田氏には「バーチャルモデリングの実際」として北翔大学芸術メディア学科教授 小室晴陽と質疑応答を行い、小室教授からは「教育機関にとってのArchiCADとは基本的に建築が出来る人が使うソフトである為、学生に使わせるには難しいが、建築とはどういうものかという説明に使うには機械や設備などのデーターも全て含んでおり、適当なソフトではないか」という話がでた。最後に飯田氏から実際の作業手順の紹介として17:30から行われる体験セミナーでの課題を実際に作図して見せ、講演を締めくくった。


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